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トゥールーズとの合同アカデミーキャンプの魅力と、3つの想い

皆さま

日頃より静岡ブルーレヴズへのあたたかいご支援・ご声援をいただきまして誠にありがとうございます。

海外事業を担当している 正本 豊(まさもと ゆたか) と申します。

私は地域連携の担当もしており、以前、コチラのnoteでも自己紹介をさせていただきました。

今回のnoteでは、もう一つの担当である海外事業について、特に、現在準備を進めているフランスTOP14のクラブであるスタッド・トゥールーザンとのアカデミーキャンプのことをご紹介させていただきます!

アジア初!スタッド・トゥールーザンとの合同アカデミーキャンプを8月に開催

1. スタッド・トゥールーザンとは

スタッド・トゥールーザン(以下、トゥールーズ)は、フランス1部リーグのTOP14に所属するプロクラブです。ご存知の方も多くおられるかと思いますが、直近の2023-2024シーズンでは、TOP14および欧州チャンピオンズカップで優勝し、シーズン2冠を達成しました。トゥールーズは世界的に見てもトップレベルの実力を誇るクラブです。
▼ 2023-2024 フランス TOP14での優勝 (通算23回は最多)

ラグビーワールドカップ (以下、RWC) 2023フランス大会でも、主将のSHアントワーヌ・デュポンやFBトマ・ラモスなど、フランス代表に最も選手を輩出したクラブです。また大会直前の負傷により出場が叶わなかったSOロマン・ヌタマックも所属しています。

また、トゥールーズはビジネス面においても、観客動員数やパートナーシップ、グッズ等の事業規模が世界トップクラスとも言われています。

最近では、ラグビー日本代表の齋藤直人選手のトゥールーズへの入団が発表され、国内でも注目を集めているクラブです。

2. トゥールーズとアカデミーキャンプ、実施までの経緯

そんなトゥールーズと2022年10月にパートナーシップを再締結して以降、静岡ブルーレヴズは彼らとさまざまな可能性について議論を続けてきました。その一つが、トゥールーズが長年に渡ってフランスおよび欧州を中心に展開しているアカデミー事業でした。

2022年11月 スタッド・トゥールーザンを訪問

海外事業の取り組みについて、全体像はぜひこちらもご覧ください。

前段でもご紹介の通り、トゥールーズは世界的に見てもトップレベルの実力を誇るクラブで、RWCで活躍した選手も多く所属しています。その強さを支える大きな要素は「 育成 」にあると私は思っています。育成にこそ、トゥールーズが大事にしている理念があります。代表選手がトゥールーズに加入するのではなく、トゥールーズの選手が育成時代から良質なコーチングを一貫して受けたことで、トップレベルへと成長した結果なのです。

トゥールーズのアカデミーコーチとこれまで何度もミーティングを重ねていく中で、彼らが大事にしているのは、選手の「主体性」「判断力」「適応力」だと強く感じました。
そして、それを知れば知るほど、トゥールーズのアカデミーキャンプを日本で、いや、静岡で開催したいという気持ちが強くなりました。そして、今年4月、日本でのアカデミーキャンプ開催を提案し、トゥールーズも同じ想いであることを確認できました。そして、アカデミーキャンプの8月開催に向けた準備が始まりました。

トゥールーズの担当者とはオンラインでミーティングを重ねてきました

3. アカデミーキャンプでのブルーレヴズらしさ

今回のアカデミーキャンプでは、トゥールーズのコーチングがメインとなります。ただ、今回はトゥールーズにとってもこれまでとは状況が異なります。アジアでの初開催であることはもちろんですが、ブルーレヴズとの連携した開催であることです。私は、トゥールーズのアカデミーキャンプ開催をただサポートする役割ではなく、ブルーレヴズと一緒だからこそ実現できる内容にしたいと考えています。

まずは、静岡ブルーレヴズの経験豊富なアカデミーコーチ陣です。このアカデミーキャンプではトゥールーズのアカデミーコーチをメインにおきながら、ブルーレヴズ アカデミーコーチである加藤圭太・藤井達也(今之浦スタッフだより登場)も全面的にサポートします。彼らの存在により、子ども達にとってトゥールーズのコーチングがより良いものになると思います。

ヤマハ発動機ジュビロOBでそのラグビー魂を継承する2人がコーチとして参加!

この度、サポートコーチとしてアカデミーキャンプに参加させていただくことになりました。世界トップレベルのコーチングを間近で体験できることや、勝ち続けるチームが大切にしている、文化・哲学を学べることに、子どもたち以上にワクワクしているかもしれません。参加してくれた子ども達が楽しんでくれることはもちろんのこと、成長を実感できるよう、全力でサポートします!
ラグビー選手としての成長、新たな仲間づくり等、このキャンプを通じて多くの物を得てほしいと思います。

加藤圭太コーチからのコメント

次に、チームの中心選手である日野剛志選手の存在です。

日野選手は、2019-2020シーズンにトゥールーズに加入してシーズン開幕戦を含む3試合に出場した実績があります。初めてトゥールーズでプレーした日本人選手でもあります。

写真中央より少し右、グレーのシャツを着ているのが日野剛志選手
2019年、スタッド・トゥールーザンに加入。TOP14開幕戦にスターティングメンバーとして出場

日野選手も今回、初日の8/20(火)に参加してくれる予定です。トゥールーズの強さの秘訣や実際の経験を、日野選手から子ども達に伝える機会も準備しています。

そして3つ目は、このアカデミーキャンプを 静岡県で開催 することです。我々は静岡県をホストエリアとして活動しています。静岡県は東京をはじめとする大都市圏と比べられがちですが、このアカデミーキャンプこそ、静岡県の魅力を全国、さらには世界に知ってもらう機会になると考えています。今回の会場である つま恋リゾート彩の郷 は、広大な敷地内に充実した施設と自然を感じることができる最高の環境です。
ヤマハ発動機ジュビロ時代からクラブの合宿等でもお世話になっている関係であり、ラグビー日本代表をはじめとするラグビー合宿を全国からも何度も受け入れている実績もあり、全面的にご協力いただけます。この静岡という土地の魅力も同時に感じてもらえるキャンプにしたいです。

4. 3つの想い

私には、このアカデミーキャンプに3つの想いがあります。

ひとつは、

子ども達への想い

です。今回のキャンプの対象は小学4年生から中学3年生です。参加いただく子ども達はすでにラグビーを始めていて、ラグビーへの情熱も強いと思います。このアカデミーキャンプは、ラグビーのスキル向上はもちろん、ラグビー選手として大事になる「主体性」「判断力」「適応力」の向上を実感してもらえると確信しています。グラウンドでのトレーニング以外でも、トゥールーズの歴史や理念をわかりやすく伝え、その価値観に触れてもらいたいと思います。子ども達にラグビー選手としての成長を望むことはもちろん、ラグビーを通じてグローバルな視点を養うきっかけになればと思います。
また、一緒に合宿に参加する仲間と過ごす時間は、夏の最高の思い出になると思っています。このアカデミーキャンプでは日頃の所属クラブは問いません。静岡県での開催ではありますが、全国から同世代の子ども達が集まります。最初はお互い緊張もあると思いますが、同じ想いを持った全国の仲間がラグビーを通じて出会い、3日間寝食をともにすることで育まれる絆があると思います。私自身がそうでしたが、所属クラブが違ってもラグビーというスポーツを通じて一生の仲間ができました。新しい仲間との出会いは子ども達にとって将来の財産になると思います。

次に、

トゥールーズへの想い

です。トゥールーズにとっても日本、さらにはアジアでも初めてのアカデミーキャンプの実施です。TOP14とリーグワンの日程等の影響もあり、交流や連携の機会を実現するのは一筋縄ではない難しさがあります。しかし、今回のアカデミーキャンプでトゥールーズのコーチが初めて来日します。日本のラグビーの可能性はもちろん、静岡という土地でお互いの関係性をより深められる機会にしたいです。このアカデミーキャンプの成功が、トゥールーズとブルーレヴズのパートナーシップをより強固なものとし、来年以降の発展へと繋がると思います。未来を担う子どもの達が成長できる機会をトゥールーズとともに創ることができれば、お互いにとって理想の関係に近づいていくことができます。グローバルでの提携の動きが活発化する中、トゥールーズにとってブルーレヴズがベストパートナーであることを実感してもらうことが、今回の私のミッションの1つでもあります。

そして、

静岡ブルーレヴズへの想い

です。このアカデミーキャンプをはじめとした海外事業の取り組みは、クラブのミッション・ビジョンを体現する重要な要素になると私は信じています。静岡という土地で世界を感じることができるリアルな経験を実現したいです。これほどチャンスに溢れた環境がある中、チャンスをカタチし、クラブとしての海外事業の推進に貢献したい気持ちです。

ここで私個人の話にはなってしまいますが、縁あって2017年にヤマハ発動機ジュビロのチームスタッフとして働く機会をいただきました。コーチ・スタッフ・選手とともに日本一という目標に向かう中で、かけがえのない経験ができました。今回のトゥールーズとのアカデミーキャンプに私が関わることは偶然ではありません。すべては2017年にこのクラブで仕事ができたこと、2019年からチームマネージャーの役割をいただき、その中でチームとして初めてのフランス・トゥールーズ遠征を実現したこと、選手のトゥールーズ留学をサポートした経験などすべてが今に繋がっています。

2019年のフランス遠征での集合写真

2021年に静岡ブルーレヴズとして生まれ変わってからは、海外事業の仕事を任せてもらっています。このクラブへの恩返しと、ブルーレヴズの未来をつくる一翼を担いたい。ただその一心でこのアカデミーキャンプに想いを込めて準備しています。

5. 7月21日(日)までお申込み受付中!

長々と書いてしまいましたが、このアカデミーキャンプのおかげで新たな出会いがたくさんありました。日本だけにとどまらず、フランスのトゥールーズの人との出会いや交流、連携が私自身のモチベーションにも繋がっています。それを子ども達にもぜひ経験してほしいと思います。
日々周囲への感謝の気持ちをもって、このアカデミーキャンプに関わるすべての方にとって意味のあるものになるよう準備しています。主役である子ども達の成長に繋がるよう、トゥールーズとともに最高の環境で当日を迎えたいと思います!

アカデミーキャンプは 7月21日(日)まで 申し込みを受け付けています!
まだ悩まれている方はぜひお急ぎください。
皆様にお会いできるのを楽しみにしております。