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スポーツボランティアを通じて「革新と情熱で、心躍る最高の感動をつくりだす」

皆さん、こんにちは。
Revs Crew運営事務局を務めます

佐藤洋平(さとうようへい)

と申します。日頃より静岡ブルーレヴズの活動に対しご支援ご声援を賜りまして誠にありがとうございます。

今回「今之浦スタッフだより」にて掲載機会を頂けるということで、クラブ公式ボランティア「Revs Crew(レヴズクルー)」を設立するに至ったストーリーや経緯、今後の展望についてご紹介できればと思います。(ちょっと長くなりそうです)

Revs Crew設立に至るまで(僕の略歴も含む)

2009年の夏

もともと小学1年生から奈良県にある生駒少年ラグビークラブにてラグビーを始め、立命館宇治高校を経て立命館大学までどっぷりとラグビーをしていました。その後、大学卒業のタイミングでラグビーから離れ、株式会社リンクアンドモチベーションという人材育成、採用、企業理念や人事制度策定などを行うコンサルティングファームに新卒で入社しました。

新卒で入社した2009年はリーマンショック炸裂直後ということで、大変タフな環境の中で新卒1年目を過ごしていたのですが、その夏、2019年に日本でラグビーワールドカップが開催されることが正式に決定しました。

「この10年で必ずビジネスパーソンとして成長して、絶対にラグビーワールドカップ日本大会に関わるぞ!」と決意したことを鮮明に覚えています。(その後の数年間はリーマンショックの荒波に揉まれまくって、ほとんど記憶がありません。。。)

2015年イングランド大会の衝撃

そしてあっという間に時は過ぎ去り、2015年のイングランド大会を迎えた頃、せっかくの機会なので現地のワールドカップを見に行こうと単身ロンドンに向かいました。

そこで出会ったボランティアの姿に衝撃を受けました。

楽しそうに活動するボランティアたち
大会の特別な雰囲気づくりに大きく貢献していました

これまでボランティアのイメージは、何かしら人手が足りない時に「だれかボランティアやってくれませんか?(誰でもいいから助けてー)」といったネガティブなニュアンスを感じるものが多かったように思いますし、もっというとボランティア=災害ボランティアという印象を持っていました。

そのような印象とは180度異なる世界がイングランドには広がっていました。「めちゃくちゃすごい!なんだこれ!ボランティアめちゃ楽しそう!」と思うと当時に「こんな雰囲気、次の日本大会で作れるのかな。ヤバいんじゃないかな、、、」という謎の危機感を抱いたことを覚えています。

2019年日本大会の成功と後悔

そこから更に紆余曲折あり、実際にラグビーワールドカップ2019日本大会の組織委員会に関わることができ、更に更にボランティアプログラムに携わることができました。大変うれしいことに、当時いくつかの記事にボランティアプログラムの取り組み内容やプログラム設計の考え方を特集していただく機会に恵まれました。

2019年の日本大会のボランティアプログラムは予想以上にうまくいったと思います。しかしその一方で大きな後悔が残りました。12開催都市で約13,000人のボランティアの方に活動頂いたのですが、その方々が継続的にラグビー界に関わり続ける仕組みを何も残すことができなかったのです。

大会後も日本ラグビーフットボール協会に関わる中で、「プロリーグ検討委員会」などでその方向性を模索し続けましたが、思うような成果を挙げられず悶々としていました。

「このままではラグビーワールドカップが、色々な意味で盛大な打ち上げ花火で終わってしまう。。」そのような危機感を募らせていた矢先、静岡よりビックニュースが飛び込んできました。

静岡ブルーレヴズでの挑戦

旧ヤマハ発動機ジュビロのラグビー部には、ラグビー部の後輩が何人か在籍していたことと、山谷さんとも同じリンクアンドモチベーション出身というご縁が重なり、2021年の夏に静岡ブルーレヴズにジョインすることが決まりました。山谷さんと初めてお会いした東京駅の喫茶店で、第一声が「で、いつから静岡来れるの?(引っ越すの?)」という問いだったことが忘れられません。。。(2か月後ですと回答しましたが)

前述のような経緯があったため、強化部アシスタントGMやスポンサーセールスだけでなく、静岡ブルーレヴズの公式ボランティアを立ち上げることとなり、本年はリコーブラックラムズ東京の公式ボランティアとの提携を発表するに至りました。

上記の取り組みはいずれも、ラグビーワールドカップ2019日本大会で活躍頂いたボランティアの皆様が、安定的に、継続的にラグビーに関わる機会を設けたいという想いに起因した取り組みとなりました。

©️SHIZUOKA BlueRevs

ボランティア運営で大切にしていること

せっかくの機会ですので、ボランティア運営で大切にしている3つのことをご紹介したいと思います。

①ボランティアは無償の労働力ではなく、付加価値創出を担う存在である

これは私の中での最も原理原則となっている考え方です。ともすると人が足りないからボランティアが必要という発想になってしまいがちですが、ラグビーワールドカップでは真逆の考え方でした。大会の付加価値を生み出す存在としてのボランティアという役割定義があり、そのために活躍できるポジションは何が最適か、という考え方が徹底されており、その結果として人員削減などのコストメリットを享受できる、という順番です。そのため、Revs Crewではお客様の接点のところにボランティアが配置され、ボランティアの心遣いや前向きで明るい雰囲気が付加価値を生み出すポジションに限定してボランティアを配置するようにしています。

②PDCAを回し続ける

Revs Crewが活動できるホストゲームは年間で8回しかありません。その1回1回で出たRevs Crewからの疑問や要望、質問などを可能な限り拾い続け、可能な範囲で対応することを心がけています。
当然ながら運営サイドも現場のすべての出来事を把握できているわけでもなく、全てを予見することも不可能です。
そういった意味ではお客様とダイレクトに接するRevs Crewの声をくみ取り、運営に反映することでダイレクトにお客様の満足度が向上していく、改善していくと考えています。
これからも、Revs Crewの皆様と一緒に作り上げるボランティア活動であり続けたいと思います。

③楽しいボランティア活動であること

最後に抽象度が非常に高いテーマではありますが、ボランティアの皆様自身が楽しんで頂くことに勝るものは無いと考えています。活動が楽しい!という前向きでポジティブなパワーは観客の皆様に必ず伝わり、それが試合会場の特別な雰囲気づくりに必ず寄与するものと考えています。

一方で、楽しさを規定することは非常に難しく、ボランティアの方それぞれ十人十色の楽しみ方があると考えています。そこでRevs Crewでは、楽しみを阻害するような要因を可能な限り低減することに努めています。

・受付場所が分かりにくい
・休憩所が快適でない(椅子も無い、汚い)
・仲良しグループで固まってしまって新参者にとって居心地が悪い
・指示命令系統を担うスタッフが高圧的である
・待ちぼうけを食らってしまい、何をしていいのか分からない、、、
・暇だ、、、、
このようなお声が楽しみを阻害する主な要因ではないかと考えています。前段の②と合わせて、これらに関係するようなお声にはすぐさま対応し、可能な限り次回の活動までに改善することに努めています。

今後の展望

今後もRevs Crewはチームが掲げる「革新と情熱で、心躍る最高の感動をつくりだす」というミッションを体現すべく活動を続けていきたいと思います。その事務局としては、常に革新的な取り組みを企画しながら、折れない心(=情熱?と言っていいかな)でどんどんと前に突き進んでいきたいと思います。

具体的には、他のリーグワンチームとの提携の輪を広げつつ、12開催都市で活動頂いたボランティアの皆様が、継続的に、安定的にラグビー界に関わり続ける座組を整えていきたいと思います。そのために、Revs Crewの立ち上げや運営ノウハウは積極的に開示していく予定です。

またラグビー界に留まることなく、スポーツ界全体での先進的な事例や取り組みも積極的に取り入れていきながら、進化し続けるボランティア組織を目指していきたいと思います。

試合会場で皆様にお目にかかれることを、Revs Crewの皆様と一緒にお待ちしております。

©️SHIZUOKA BlueRevs

佐藤 洋平

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