静岡ブルーレヴズ4年目の“青写真”
今回のクラブ公式noteは、アカウント創設から数えて#100の記念と、10月22日=1ワン・0レ・2ヴ・2ズ=One Revsの日という2つの節目に合わせ、クラブ代表 山谷拓志が「静岡ブルーレヴズ4年目の青写真」と題してしたためさせていただきたいと思います。
これからの青写真を語る前に、個人的に今から4年前のことを少し振り返ってみたいと思います。
4年前の予定表を眺めてみると2020年9月25日の予定に「ヤマハ発動機 堀川監督面会」という予定が入っていました。当時監督だった堀川隆延さん(現・アシスタントコーチ)とは実は2006年にご縁があり、経営コンサルタントだった自分がラグビー部の研修をお手伝いしたことがありました。その時のことを覚えて下さっていて「ラグビー部を独立分社化するのでアドバイスがほしい」との連絡をいただき、自分の勤務地である水戸まで来ていただけるということでその日に面会することになりました。
現在の経営企画室長である竹中大也さん(当時ヤマハ発動機ラグビー部アドバイザー)も同席していろいろ話をしていましたが、なんと最後に「(自分に)ラグビー会社の創業社長をお願いしたい」という展開に。これには正直驚きましたが、当時社長を務めていたチームがまだ結果を出せていなかったことやラグビーのプロ化はかなり難しいと感じていたこともあり、そのオファーは丁重にお断りさせていただきました。
ところがその後もヤマハ発動機の関係者から熱心にお声がけをいただき、また所属チームの株主からご理解を頂けたこともあり、何より自分の名前(拓志)のごとく、新しいことや誰もやったことがないことにチャレンジするという、志(こころざし)を切り拓(ひら)くことに沸々とモチベーションが湧き上がり、今の仕事に就かせていただくことになりました。
これまでもこれからも、静岡ブルーレヴズの社長になったこのモチベーションが自分の原点だと思っています。誰もやったことがない新しいこと、あるべき姿や目指すべき姿になること、プロスポーツで地域を元気にすること、そんな「志」を実現することこそが自分のミッションであり使命です。そんな視点でいま考えている青写真*を少し皆さんとも共有できればと思います。
*青写真:かつて設計図などに使われた青地に白く図面が表される写真のこと。そこから転じて将来の計画や構想という意味で用いられるようになりました。
①誰もやったことがない新しいこと
ビジョンにも掲げている「静岡から世界を魅了するクラブになる」こと。具体的には、目標でもある2032年に売上50億円超となり世界No.1のクラブになること。そのためには現行リーグでのビジネスの極大化はもちろんですが、新スタジアムの確保や海外リーグへの参戦など固定観念にとらわれない発想で新たな取り組みに挑戦していきます。世界的にもクラブラグビーはまだまだ発展途上であり、日本のクラブでも世界のビッグクラブになるチャンスはあると思っています。
②あるべき姿や目指すべき姿になること
日本ではまだ確立されてない「プロラグビークラブ」としてあたりまえのあるべき姿になること。チーム強化とビジネスの両輪で成長を求め、株式会社として企業価値を最大化すること。ホストエリアである静岡県にしっかり根づき、ユースチームやサテライトチームの設立といった長期的な取り組みも含めて、日本を代表する確固たるプロラグビークラブになります。
③プロスポーツで地域を元気にすること
地域の誇りとなり地域を元気にするクラブになるためには、ホストスタジアムとクラブの拠点となる施設は欠かせません。地域の皆さんが集い充実した時間を過ごすことができ、クラブとしては収益性を高めることができるホストスタジアム。そしてクラブの成長を育み地域の皆さんも気軽に訪れることができる活動拠点。その2つをこの5年~10年のうちに必ず実現させ、50年100年続くクラブとしての礎をつくります。
そして何より上記すべてにおいて共通して求められることは「強いチームであること」です。勝ち負けを争うスペクテイタースポーツ*においては勝利を目指すことは最優先されるべきことであり、トップカテゴリーのリーグに所属するクラブとして、そして富士山を有する静岡県のクラブとして、日本一を目指すことは普遍的な目標となります。
*スペクテイタースポーツ:コンテンツとしてのみるスポーツ。観客動員を行い多くの人にみせるスポーツ。
今年8月にクラブの新たなブランドメッセージとして「BIND & TRY」という言葉を掲げました。自分がいま考える青写真はこの言葉に凝縮されていると思っています。
静岡ブルーレヴズやラグビーを通じて静岡や地域を束ねて(バインドして)いく。そして世界を目指しラグビー界でまだ誰も成し遂げていないことに挑戦(トライ)していく。ヤマハ発動機ラグビー部創部から40年の歴史と静岡ブルーレヴズとしての3シーズンの取り組みをもって、これからの未来を創り上げていく決意です。
少し大きな青写真についてお伝えしましたが、目下2024-25シーズン開幕戦12月21日まであと60日。今シーズンの活動を開始した7月から3フェーズ目に突入し、来週からは延岡キャンプが始まり、開幕に向けていよいよ仕上げの段階となります。藤井雄一郎監督体制の2シーズン目は、選手層に厚みを増しディフェンスも強化するなど確固たるチームづくりが進んでいます。何としてでもプレーオフに出場し、ひとつでも多くの勝利を積み重ねて頂点を目指していきます。今シーズンも熱いご声援を宜しくお願い致します!